悪いキス
一倫に呼び出されて帰宅した後、キスのことばかり考えていた
もちろん、大航のLINEに気付いていたが、到底メッセージの返信を返す余裕がなかったのだ
どう返信していいのかわからなかったのだ
「俺の目を見て、俺にちゃんと言って。俺だけを死ぬほど愛すって」
「…それは一昨日、約束したじゃない。だから付き合ってる」
「…さっき、舟橋がここを通りがかって教えてくれたんだ。昨日、俺の兄貴と一緒にいるところを家の近くで見たって」