夜空の星
でも僕の願いは叶わなかった。
ある日、いつものように僕とあの人は散歩に出掛けた。
ちょうど堤防を上がった時から雨が降り出した。
地面の土に雨水が染み込み泥水となって僕の体に掛かって来る。
あの人は傘を持っていなかったから僕もあの人も雨でずぶ濡れになっていた。
冷たい水が僕らの体温を急激に奪って行く。
雨宿りできる所がないか探しながら歩いていたが、なかなか見つからない。
僕は寒さで体がガタガタと震えてきた。