夜空の星


あの人も寒さで震えているのに僕を抱き締めて自分のことなど気にしていないかの様に僕の心配ばかりしている。

僕の体は氷の様に冷たくなってきた。

あの人は寒さでうまく動かない足を必死になって動かし走っている。

僕を一刻も早く温かい所に連れて行くために全力で走っている。

そんな僕らの目に雨宿りできそうな所が飛び込んできた。

あの人は休憩もせずに走り続けている。



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