夜空の星
「僕はもう駄目だ。
足の骨折れちゃって歩けないや…。
それに頭怪我しちゃったみたいで平衡感覚が全然ない。
僕はもう無理だけどお前だけなら何とか帰れる。
早くしないと二人とも死んじゃう…。
だからお前だけでも逃げて生きてくれ…。
お前に会えて本当に嬉しかった。」
僕がこの人を置いて一人で逃げる?
そんなことできるわけない。
僕は彼の涙を舐めて上げた。
いつの間にか目が見える様になっていた。