ホットソウル

僕は、途方に暮れた。しばらく放心状態だった。
何も考えたくはなかった。

我にかえると意味もなく空ビンに海の砂を入れ始めた。時々、手に優しく波があたる。時計を外した。防水仕様だが念のため、外す。空ビン、いっぱいに砂を入れてトランクに積んで家に帰った。

家に帰ると日は既に暮れていた。疲れたので、そのままジャージで寝た。

グッスリ寝れた。

朝起きると、携帯に着信歴があった。僕から、その番号に電話をすると電話に、あの男がでて、

「車のトランクの中を急いで見てください」と言われる。

言われるままに車のキーを持って、外に出て車のトランクを開けると、鳥籠に入った、あの鳥がいた。
海の砂を入れた空ビンは消えていた。

僕は、鳥籠をそっと取り出すと、鳥籠の扉を開けた。すると、鳥は、何処かに飛んでいった。僕は、それを見ていた。


もう、ここに戻ってきてはいけないよ。

(おわり)
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