白衣とエプロン 恋は診療時間外に
あくまでも応援団なのです
ここだけの話。
このクリニックで働くドクターの中で、私は保坂(ほさか)先生が一番好きだ。
好きといっても恋愛のそれじゃあない。
ファン、というのも……少し違う。
憧れとか? 熱っぽさとか?
残念ながらそういうキラキラ感は一切ない。
でも、応援はしている。
勝手な興味にまかせて、陰ながらひっそりと。
たったひとりの応援団、みたいな?
そりゃあ、同じ職場で働くスタッフとしてドクターを応援するのは当然といえば当然のことだ。
彼らが診察に集中できるよう、しっかりと後方支援をするのが私たち事務スタッフの仕事なのだから。
でも、そういう応援だけでなくて、もっとこう――。
「なーんだ、今日は麗華(れいか)先生と保坂先生かぁ」
朝まだ先生方が来る前の時間、スタッフの福山(ふくやま)さんはつまらなそうに言った。
「あーあ、貴志(きし)先生だったら仕事頑張れるのになぁ、私」
えーと、ドクターを選り好みせず頑張ってもらわないと困るんですが……。
このクリニックで働くドクターの中で、私は保坂(ほさか)先生が一番好きだ。
好きといっても恋愛のそれじゃあない。
ファン、というのも……少し違う。
憧れとか? 熱っぽさとか?
残念ながらそういうキラキラ感は一切ない。
でも、応援はしている。
勝手な興味にまかせて、陰ながらひっそりと。
たったひとりの応援団、みたいな?
そりゃあ、同じ職場で働くスタッフとしてドクターを応援するのは当然といえば当然のことだ。
彼らが診察に集中できるよう、しっかりと後方支援をするのが私たち事務スタッフの仕事なのだから。
でも、そういう応援だけでなくて、もっとこう――。
「なーんだ、今日は麗華(れいか)先生と保坂先生かぁ」
朝まだ先生方が来る前の時間、スタッフの福山(ふくやま)さんはつまらなそうに言った。
「あーあ、貴志(きし)先生だったら仕事頑張れるのになぁ、私」
えーと、ドクターを選り好みせず頑張ってもらわないと困るんですが……。
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