白衣とエプロン 恋は診療時間外に
私は思い切って、昨夜から私を憂鬱にさせている悩みの種について話し始めた。
「実は、元カレのことで――」
発端は、昨夜唐突に来た一通のメールだった。
送り主は1年以上前に別れた元カレ……。
内容は――。
久しぶりだけど元気にしているか、会って話しがしたい、と。
正直、まったくわけがわからなかった。
だいたい、浮気をした挙句にあっさり私を捨てて去っていったくせに……。
捨てたというより、見捨てたというほうが正しいかも。
その頃、私はSE(システムエンジニア)として働いていた。
大手のことは知らないけど、中小の開発会社の仕事はとてもハードで激務の毎日だった。
タイトなスケジュールに少ない人員、残業はもちろん終電だって日常茶飯事。
納期前ともなれば、終電どころか始発や泊まり込みも珍しくはなかった。
そんな環境の中で、とくに女性は体を壊して一人また一人と辞めていくという……。
私も心身ともに限界を感じながら、それでも頑張っていた。
好きな仕事というもあったけど、責任感が手伝って辞めることができなくて。
思い切って転職する勇気もなかったし。
いっこうに好転しない環境の中で、いつまでも二の足を踏んでいた。
そして、私が一番苦しくて大変だったとき、裕也(ゆうや)……元カレは浮気した。
彼の言い分としては――。
仕事ばかりでかまってくれない私に不満があった、と。
淋しくて他の女性にすがっても仕方がないだろう、と。
結局、心変わりをさせた責任は私にあると一方的に言い捨てて、別の女性の元へと去っていった。
「実は、元カレのことで――」
発端は、昨夜唐突に来た一通のメールだった。
送り主は1年以上前に別れた元カレ……。
内容は――。
久しぶりだけど元気にしているか、会って話しがしたい、と。
正直、まったくわけがわからなかった。
だいたい、浮気をした挙句にあっさり私を捨てて去っていったくせに……。
捨てたというより、見捨てたというほうが正しいかも。
その頃、私はSE(システムエンジニア)として働いていた。
大手のことは知らないけど、中小の開発会社の仕事はとてもハードで激務の毎日だった。
タイトなスケジュールに少ない人員、残業はもちろん終電だって日常茶飯事。
納期前ともなれば、終電どころか始発や泊まり込みも珍しくはなかった。
そんな環境の中で、とくに女性は体を壊して一人また一人と辞めていくという……。
私も心身ともに限界を感じながら、それでも頑張っていた。
好きな仕事というもあったけど、責任感が手伝って辞めることができなくて。
思い切って転職する勇気もなかったし。
いっこうに好転しない環境の中で、いつまでも二の足を踏んでいた。
そして、私が一番苦しくて大変だったとき、裕也(ゆうや)……元カレは浮気した。
彼の言い分としては――。
仕事ばかりでかまってくれない私に不満があった、と。
淋しくて他の女性にすがっても仕方がないだろう、と。
結局、心変わりをさせた責任は私にあると一方的に言い捨てて、別の女性の元へと去っていった。