愛を教えてくれたのは若頭


不運はさらに続く
明日から大型連休だ
だから学校も会社も休みだ


仕方がない、
朝から出かけて、どこかで時間を潰して
夜には帰ってこよう
それしか方法はない

あの人に会いたくない
だから、私は食事もせず
お風呂にも入らず眠りについた



次に目が覚めた時には地獄が始まっていた


目を開けると、いつもの天井ではない
もちろんベットでもない
どこ?、て辺りを見回す

見たことのない大きなソファに寝かされていて、部屋は机と沢山の本棚
微かに聞こえる弟のはしゃいでいる声


家だということは理解した
けど、一体ここは…と
思っていたらバタン、とドアが閉まる音がした


この部屋にはドアが一つ
けど閉まったのは、そのドアではない
耳をすませば、近づいてくる足音
ビクビクしていると
部屋のドアが開いた

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