愛を教えてくれたのは若頭
……、どこ?
見慣れない天井だ
静かな場所なんだろうか
人の声や車の音は一切聞こえない
よっちゃんの部屋、ではない
それだけはわかる
窓が開いているのか
風が通り、頬をかすめていく
身体を起こせば
身体中、あちこちにガーゼやら
絆創膏が貼られている
そうだ、身体中にキズを付けられた
よっちゃんの手によって…
どのキズも深いわけじゃない
あれはただ、私を服従させようとした行為だったのだと思う
手首を見れば青あざになっている
いつ、外されたのだろうか
誰が助け出してくれたのか…
ここは病院?
いや、違うと思う
ベットの脇に病院着みたいな
頭からすっぽり被れる服が置いてあった
着ればいいのか?と手に取る
部屋から出ると、やはり病院とは程遠い
廊下から見える光景に驚いた