愛を教えてくれたのは若頭
畑に入って気がついた
私は布一枚で、足は裸足
冷たい、けど土ってこんなに気持ちいい
思えば土に触れるなんて今までない
それに、お婆さんが収穫している野菜を見れば、とても美味しそう
『スーパーで見るより、美味しそう』
トマトってこんなにキラキラしていた?
手に取れば、ずっしりしている
「そりゃ、愛情込めて育ててるからね。食べてみるかい?」
ハサミで切り、首に巻いていたタオルでトマトを拭いて差し出された
手に取れば、やはりずっしりして重たい
トマト丸かじりなんて始めてだ
一口食べると、口から出てくる汁に
驚いてしまった
『甘い、』
その言葉に、お婆さんは満足そうにし
またトマトを収穫し始めた
トマトを食べ終わる頃には
お婆さんはキュウリやナスも収穫していた