愛を教えてくれたのは若頭


やはり、晃さんがいるとホッとする
久しぶりなのもあり
ドキドキが止まらない


茜、と私を呼びながら
頭や髪、頬にキスを落としていく
唇にはしてくれず
なんだか、焦らされているみたいだ


『あ、晃さん…』


止めて、と言いたいところだ
けど晃さんはふてくされたような口調


「これで我慢してんだ。今すぐにでも抱きてぇ…。けど、今じゃない」


前に、晃さんが言った言葉を思い出す
相思相愛じゃないと、抱かない
私の気持ちを考えてくれているわけだ


『愛なんて、いつわかるんだろ』


「好きレベルじゃねぇーぞ」


その好きさえ、私には微妙だ
晃さんに会いたい
それが好きに繋がるのでは?と
考えたが、それを邪魔する晃さん


『いい加減、離れてください』


そのうち、溶けて無くなるんじゃないかと思ってしまう

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