愛を教えてくれたのは若頭
スヤスヤ寝ている晃さんの寝顔を見ながら、色々なことを考えた
裕也のことはもちろん
母や父のことも…
そして、晃さんのこともだ
考えても結論なんて出なくて
どうしよう、と思うだけ
ただ一つ、わかっていることは
晃さんから離れたくないって事だけ
こうして、毎日一緒に眠れたら…と
外が明るくなり始めた頃
ようやく眠りにつくことができた
だから、知らぬうちに
私はそのまま眠ってしまった
目が覚めた時には
外はもう真っ暗で
時計の針も8時を指していた
晃さんを探すが寝室にはおらず
身体を起こしリビングへと向かう
リビングへのドアを開けたとき
晃さんの話し声が聞こえた
誰かきているのかと、静かにドアを開ければ背を向けて、耳にはスマホを当てている
聞いてはいけない、と思ったが
“裕也”というフレーズに身体が止まる