愛を教えてくれたのは若頭


次の日から、私と晃さんの間には
嫌な空気が流れていた
それでも朝ご飯を作れば食べてくれて
行ってらっしゃい、と送り出せば
いってきます、と言ってくれる


何か用事があれば
きちんと伝えてくれる
寝るときは抱きしめてくれる
ただ、あの話題はしない
私は話したくない
けど、晃さんは答えを待っている


それが3日経った
こんな重たい空気が嫌で
久しぶりにスマホを充電した
ある程度充電して電源を入れた


不在着信の数が半端ない
相手は晃さん
私が居なくなってから
何度もかけたのだろう
充電が無くなるまでかけ続けてくれたのだと思う

新着メールも同じだ
晃さんからの一言だけの内容
けど、晃さんのメールの合間に
母親からのメールを発見した


開くのが恐ろしくも思えるが
開かなきゃ始まらない

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