愛を教えてくれたのは若頭
湯川の父親と母の顔が凍りつく
何の写真なのかわからないが
多分…裕也の写真何だろう
隣に座る裕也を見れば
裕也も見たくない、といった様子で
顔を背けていた
こんな小さな子にこんな辛い思いをさせるなんて…
そう思うと胸が痛い
雄哉を抱きしめたい
そんな気持ちから手が伸びた
けど私の手より先に晃さんの手が伸びる
その手は私ではなく裕也の肩へと伸びた
裕也はビックリし晃さんを見る
晃さんは何も話さず、まっすぐ前を見ていた
晃さんの、優しさ…
涙が出そうになる
「…ど、どういうこと、ですか?」
弱々しい声が湯川の父親から発せられた
隣の母は真っ青な顔をしている
状況を把握したのかもしれない
風間さんが間に入り
母と湯川の父親はこれからのことを
話していた
私と晃さんと裕也は
ただ、話し合いが終わるのを待っていた