愛を教えてくれたのは若頭


外へ出て車に乗り込む…が


「私も乗せてよ」


その声にビクついた
忘れていた
母がこれからどうやって生きていくのか
私は知らない


『…無理。私はもう貴方と関わりたくないから』


母親だけど、できれば顔も見たくない
母はふふっ、と笑いながら
あんたじゃないわよと言い
まだ車に乗っていない
晃さんへと手を伸ばした


『やめてよっ!』


車から降りようとしたが
晃さんの手で止められてしまった


「あら、物分りがいいわね。やっぱりいい男ね。茜と形は同じなのよ?どう?」


晃さんの身体が後部座席の入り口にあり
母の様子も晃さんの顔も見えない
けど、晃さんを誘惑をしているのはわかる


「ねぇ?茜は子供よ?私なら貴方を満足させてあげれるわ」


気持ち悪い、それと怒りを覚える
湯川の家を出されたら次は晃さん?
冗談じゃないっ!

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