愛を教えてくれたのは若頭
覚悟
ただいま、
いつもと同じ時間に帰ってきた
おかえりなさいと出迎えれば
晃さんの腕の中へと収まる
毎日思うことだが
やはり幸せを感じてしまう
これを逃したくない
ここが私の居場所なんだと思いたい
「どうした?」
いつもなら私から離れていく
なのに私は離れず晃さんの腕の中
心配そうに私の顔を覗き込む
それが嬉しくて泣きそうになる
『ううん、晃さんとずっと一緒にいたいって思っただけ』
素直な気持ちを伝えただけ
なのに晃さんは顔を強張らせる
私を抱きしめていた手は外され
晃さんはリビングへと足を向けた
晃さん?
どうしたの?
いつもと違う反応に不安がよぎる
考えすぎだろうか
晃さんの後を追うように
私もリビングへと向かった