愛を教えてくれたのは若頭


やはり何かがおかしい
いつも以上に口数が少ないし
話しかけても、私の方を見ず
返事だけが返ってくる

目があうと直ぐにそらされてしまい
話しかければトイレや書斎へと行ってしまう


私が何かしたのだろうか?
何かしたと考えるがさっぱりだ
いつものように出迎え抱き合う
それだけだが、そこからおかしい


「読みたい本があるから先に寝てろ」


結局、晃さんは私と一緒にベットに入る事はなく、朝目覚めた時には
いつも抱きしめてくれている腕さえもない
晃さん?と探すと
私に背を向けて眠っている


こんな事は初めてではない
やはり考えすぎだろう
そう思い起こさないようにベットを出た


朝食を作り晃さんを起こし
一緒に食事をし送り出す
いってきます、と私の頬にキスをし
晃さんは行ってしまう
いつもと変わらないが
やはり何かが違うと感じてしまった

< 242 / 331 >

この作品をシェア

pagetop