愛を教えてくれたのは若頭


それからも、モヤモヤが晴れないまま
どうしたらいいのか…
けど、やはりこのままじゃ嫌だと思い
私は晃さんに伝える事を決めた



『私…何か気に触ることしましたか?』


面と向かって言う勇気が無く
いつかの時のように
晃さんがお風呂に入っている時
磨りガラスに向かって話しかける


「いや、」


いや…か
私が望んでいるのは
そんな答えじゃない


『私に対してヨソヨソしいし、距離を感じる。私が必要ないならハッキリ言ってくれた方がいい…私の事、嫌いになっちゃいま、した…か?』


ハッキリとか言いながら
いざ自分の口から出ると
現実味があり、別れを連想してしまう

泣くわけにはいかない
そう思っていても
やはり私は弱い…
晃さんが守ってくれていたから
いつの間にか弱くなってしまった

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