愛を教えてくれたのは若頭


久しぶりの外出と、デート
ウキウキしながら着替える

外に出るのがこんなに楽しみなのは
生まれて初めてかもしれない
少しでも大人に見せたい
晃さんの隣で歩けように…

少し高めのヒールを履けば
晃さんに近づけたような気がする


「アホ」


そんな私をアホと呼ぶ晃さん
しっかり私の手を握ってくれる
マンションから出て駐車場へ向かうと
風間さんが待っていてくれた
って事は、風間さんと三人
嫌とかそういうわけではないが
イケメン二人と行動すると
かなり注目の的になる

仕方がないが、あまり見て欲しくない
私の晃さんだ
いつからこう思うようになったのか、
気がついたら嫉妬にかられる



『どこに行くの?』


車を走らせるが
全く行き先を伝えてくれない
窓の外を見れば
それは見慣れた町並みだ

< 260 / 331 >

この作品をシェア

pagetop