愛を教えてくれたのは若頭


ブチブチっとボタンの音が
あの日の事を更に思い出される


あぁ、もう終わりだ
母が離婚しても
私は湯川から離れられないのか…


首筋を舐めながら下へと降りていく
片手は胸を揉みあげている

気持ち悪い、
鳥肌が立つ
悔しい、悔しいよ…


『…っ、もう、やだっ』


流した涙もこの男は唆るねぇ、と言いながら舌で拭う
裂かれた服の中へと手が入る
直接触られると、吐きそうになり
手で口を覆う

湯川は嬉しそうに舌で遊ぶ
全てが気持ち悪い
早く終わって欲しい
早く…
頭の中では、それだけ

湯川の手が下半身へと移動し
布一枚の上を何度も摩る


「茜は濡れにくい、大丈夫、俺が気持ちよくさせるから。俺は優しいから…可愛がってやるよ」


湯川の言葉を全否定したい
湯川は優しくない
濡れにくいんじゃない、
あんたに反応しないだけだ



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