愛を教えてくれたのは若頭



石鹸の香りがする
私の身体は泡まみれ


晃さんはワイシャツの袖をまくり
スラックスの裾もまくり
私の身体を洗ってくれている
これまた恥ずかしくて
どうにかなりそうだ



「洗うぞ」


その言葉が耳に届いた時には
腕を引っ張られ歩き出していた
自分で洗うと抗議するが
やはり受け入れてもらえず
あっという間に脱がされ
お風呂へと強制的に入れられたわけだ



湯川に触れられたところは
念入りに洗われた
ただ、下半身はまだだ
少しばかり身体が強張るが
洗う晃さんの手つきがエロくて
腰が砕けそうになる


「茜、腕貸せ」


腕?と両腕を出せば
私の腕を自分の首へと巻きつけた
何をするのかと腰が引けてしまったが
グイッと腰を引き寄せた


「しっかり捕まっとけ」


それは、これから何をするのか
だいたいは見当がつく

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