愛を教えてくれたのは若頭


ーーあ、朝か…
いつもより目覚めが悪く
寝坊したのだとわかる

晃さんが休みの日でも
身体が覚えている時間に目覚める筈が
今日は目覚めなかった


何故?



「身体、辛くないか?」


頭の上から声がする
覚醒していないまま顔を上げれば
晃さんがおはよう、と
額にキスを落としてきた


あ、そうだ
やっと理解できた状況
昨日、あれから
私たちは…やっと結ばれた


昨日の事を思い出すだけで恥ずかしい
今まで味わったことがない感情
身体の火照りや痺れが思い出される


『だ、大丈夫っ』


そう答えたが、正直なところ
腰がズシリと重い
過去の自分が嘘のように思える

久しぶりなのもあったが
何よりも気持ちが全然違う
晃さんの動作のひとつひとつが
色っぽくて熱くて…
常に私は
晃さんの熱で逆上せていた

< 308 / 331 >

この作品をシェア

pagetop