愛を教えてくれたのは若頭
実はよっちゃんが何をしているか
私は全く知らない
よっちゃんの部屋にある書類は
難しすぎて理解ができなかった
桜花さんなら多分、わかるんだろうな…
私には難しい話を
よっちゃんと桜花さんがしている
なんだか、よっちゃんを取られた気分だ
別に私のじゃないけど
なんだか嫌だな、と感じる
「茜、帰りは?迎えに来るよ?」
私の異変に気がついたのか
よっちゃんは珍しい言葉を私にかけてきた
『本当?やったっ!』
「あらあら、よっちゃんさんは茜ちゃんに甘いのね」
桜花さんはふふふ、と笑いながら
自然によっちゃんの膝に手を触れた
なんか嫌だな、と思ったけど
やめてという程、私はその位置ではない
連絡して、とよっちゃんは帰って行った
よっちゃんの姿が見えなくなると
桜花さんは私に近づいてきた