愛を教えてくれたのは若頭



早めに帰ろう、



そう言ってくれた晃さん
シャワーを浴びても
身体の怠さは全く抜けなく
出来ればゆっくり休みたい
けど、希江さんのお誘いだ
断るわけにはいかない

…まさか
やりすぎて行けません、なんて言えない
車に揺られ
その間、シートに身体を預け
怠さを少しでも和らげようとした

晃さんも自分に非がある事を
理解しているから
早めに帰ろうと言ってくれた
なるべく、希江さんにさとられないように、気丈に振舞おうと決めていたが…




「茜、疲れ切っているわね。……このバカ息子、いい加減にしなさいよっ」



希江さんと顔をあわせるなり
全てバレてしまった
なぜ分かったのかと聞けば
私が疲れ切っているし
晃さんは上機嫌だしって、
みたらわかるよって


「お預けされていたんだから、そりゃ嬉しいんでしょ?見なさい、あのニヤけ顏!気持ち悪っ!」


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