愛を教えてくれたのは若頭
やっぱり希江さんは私のお母さんだ
嬉しくもなるが寂しくもなる
『私の我儘を聞いてくれてありがとう』
「我儘?茜の願いを叶えただけだ」
それにしても…、と言いながら
私の頬に手を当てる
いつもの何倍増の格好良さに
私の胸のドキドキが煩い
晃さんにきこえちゃうんじゃないか
「ーー綺麗だ」
『希江さんが選んでくれたの、けどかなり恥ずかしい…』
希江さんが選んでくれたドレスは
ウエディングドレス…しかもミニ
白い網タイツにガーターベルトがチラリ
「あぁ、じっくり見たい」
やめてよ、と言いたいが
私もじっくり晃さんを見たいのだ
結局、晃さんと希江さん二人の意見を取り入れて実行する事にした
そして今日、小さな教会で
希江さんと組長さん
風間さんと裕也という少人数
その中で私達は結婚式を挙げる
「これから永遠の愛を誓うが、誓えるか?」
『ふふっ、誓えるよ。何度だって誓える。晃さんを愛しているって…』
【完】