愛を教えてくれたのは若頭



前回同様、
スーツをキッチリ着こなし
爽やかな笑顔で私の前に現れた


「今日もカモ探し?」


『…違います。時間つぶしです』


会うは二度目
前回は制服、今日はワンピース
今日は場所も違う

なのに、どうして
こんなにも私に近づいてくるのか…
私の隣に座る男性

おじさん…ではない、お兄さんだ
ジロジロ見ていたら
お兄さんはクスリと笑い


「警戒しまくり、自己紹介するよ」


そう言って胸元から出したケースの中から1枚の紙を出して私に渡してきた



『リッチオフィス…弁護士…風間陽?』


「そう、俺のこと。これでも弁護士」


ニカッと笑う風間さん
名刺を貰ったとはいえ信じられない


『弁護士ならバッヂあるでしょ?』


スーツの襟を見るが
弁護士だというバッヂが付いていない
非常に怪しい

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