愛を教えてくれたのは若頭
明日、また来る
そう言ったのは堂城さんだ
堂城さん越しに見える桜花さんは
驚いた顔をしている
「お前を指名する。それと、お前だけでいい。他の女は必要ない」
えっ、
驚いて言葉が出ない
隣の風間さんは
クククッと笑っているが
今にも爆笑しそうな堪えた笑いだ
「堂城様、茜ちゃんはまだ一人で接客できるような指導はまだ…」
フォローに入ろうとする華恋さん
確かにそうだ
私は一人で接客できるわけがない
お姉さん達がいてのヘルプ
指名を貰ったとは言え
必ず誰か…いや、桜花さんが
付いててくれて
なんとか接客が出来ている感じだ
『…堂城様、』
言葉を続けようとするが
構わない、と
どうしても私一人がいいらしい
結局、桜花さんが
オーナーと相談させていただきます、と
その場を収めたが
私の心は複雑で仕方がない