愛を教えてくれたのは若頭


桜花さんの誘いをなんとか交わし
次の日の朝、私はまた
客探しのために街へ出た


今日こそ借りようと思い
トランクルームへと行くが
未成年、ってことで借りられない

未成年って、どうしてダメなんだろう
だからまたコインロッカーへと
荷物を入れた


はぁー、とため息をつきながら
今日もお客を探す


もう少しで月のモノが始まる
だから眠たい
やる気も失せるな〜と思っていたら
警官の姿が目に入る


ヤバいな、と思ったが
顔を見てホッとした



「お前、また学校に行っていないのか?」


そう話しかけてきた警察官
何度もその言葉は聞いた
けど笑いながら学校嫌いだから、と答える


「制服でウロつくな、プラプラするくらいならバイトでもやればいいだろう」


バイト、ねぇ…と
警察官の顔を見る
真面目な顔をしやがって、と
心の中で毒を吐く

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