愛を教えてくれたのは若頭


矢沢さんの事を思い出しながら
私の上には会ったのは何回目かだと、
男が荒い息をしながら動いている


粗チンが、と
思いながらも
男が喜ぶように演技をする

妻がいる男は妻を愛していると
口には出すが、不満も口にする


「子作り以外はしないって言うんだ、それなのに、そういう店も自慰行為もダメだって言うんだ!」


ヘェ〜と言いながら
援交はいいんだ、と呆れる
確かにこんなのなら
やりたい、とは思えない


『お店の方が安く済むんじゃない?』


お小遣い制だと言っていた男
なら、と言ってみたが首を横に振る


「手慣れた感じも嫌だし、されるのが無理だ。主導権は俺が持ちたい。それに客扱いが好きじゃない。君みたいな子たちは、言いたい事言ってくれる。だから良いんだ」


君みたいな子たち…ねぇ…
そう思いながらバスルームへ向かった


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