愛を教えてくれたのは若頭
「金が欲しいのか?」
…確かにお金は必要
だけど、欲しいのはお金じゃない
『…お金が無いと生きていけないじゃ無いですか?それはみんな同じでしょ?』
「なら、こうやって稼げばいいだろ」
確かに、と思いながら
堂城さんのグラスにアルコールを注ぐ
『私、接客とか向いていないし。それにまだ未成年だから』
そう言い切ると、堂城さんは煙草を咥えた
店から支給されたライターに火をつけると堂城さんは無言で火に近づいた
「なら未成年でも働ける店に行けばいい、あんな事やってたら、いつか捕まるぞ」
なんだ、と思ったら笑えた
そんな私になんだ、と視線が刺さる
『堂城さんって優しいですね。心配してくれる人なんて私にはいないので嬉しいです。ご忠告、感謝します』
うまくやってますから
大丈夫です、と言いそうになった