愛を教えてくれたのは若頭
堂城さんが聞きたかったのは
なんだったのか、いまいちわからない
私に興味を示してくれたのはわかる
けど、残念ながら
会うのもこれが最後だ
『一本くらい、飲みたかったな』
結局、一滴もお酒を飲ませてもらえず
ウーロン茶は飽きたと
ノンアルコールのカクテルを永遠と飲む
その間、堂城さんは高そうなシャンパンにウィスキーと彼に似合うアルコールを飲んでいた
「なら、アフター付き合え」
えー、と思う
だってアフターなんかしたって
自分の利益にならない
この店を出たら
二度と入ることは無いだろう
『私にメリットありますか?』
そう言うと、ニヤッと笑った
そんな堂城さんに私の心が微かに揺れた
な、なんだろう…
この人が放つもの
近づくな、と雰囲気を出したと思ったら
また違う雰囲気をだしている