愛を教えてくれたのは若頭


なんのために私を連れてきたんだろう
気まぐれなんだろうか

朝、目が覚めても
堂城さんはベットにはいなく
くるかもしれない、と空けていたスペースは綺麗で冷たいまま


ベットから抜け出し
リビングへ行くと
すでに着替えを終え
ワイシャツにスラックスというスタイルの堂城さんがソファに座り
新聞を読んでいた



『おはようございます』


「ああ、おはよう」


元気に挨拶すれば
チラッと視線を向け返事を返してくれた
これから仕事?
時計を見れば、もう9時を回っている


…会社員ではない、ね
まさか社長様とか?
それなら、あのお金や部屋の豪華さ
酒の種類の多さに納得はいく


『仕事に行かなくていいんですか?』


水でも飲もうかと
勝手にキッチンへ行き冷蔵庫を開けた

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