愛を教えてくれたのは若頭


聞いてはいけなかったのかもしれない
これ以上の詮索はやめよう


『いいよ、私には帰る場所もないしね。宿があるのは助かるし、生活に困らないなら問題ないから』


よろしく、と手を差し伸べるが
堂城さんはなかなか握手をしてくれない
えー、と手を出したまま待っていると


「途中で止めるは無しだ。それと、お前の生活も変わる。今までみたいな稼ぎは一切できなくなるぞ」


堂城さんの目が…怖い
一瞬にして鳥肌がたった
誰…この人…


『…援交はダメってこと?』


「ああ。もちろん外泊も、だ」


どうして…と思ったが、当たり前か。
だって仮にも堂城さんの彼女になるんだ
なら援交も外泊もダメなのは納得だ


『そうだよねー、ごめんごめん』


そうなると日中は何をしたらいいかな
っというか、彼女って何をしたらいいか
経験がない私にはわからない

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