愛を教えてくれたのは若頭



ゴン、という音に驚いて駆け寄る晃さん
大丈夫かと私を抱き起こしてくれる


『いててて…。晃さんが驚かすから悪いんじゃないですか〜!』


「アホ、何もせずグータラさせるために契約したわけじゃない。ちゃんと仕事をしてもらうぞ」


あはは、と笑って済ましたが
そう言えばそうだった


『で、何のパーティー?ドレスを着るパーティーって、何?』


パーティーなんて冗談だと思っていた
だって、パーティーなんてテレビの世界
あとは金持ちがするようなことだろう


「あー、知り合いの襲名…。まあ、昇進パーティーだな」


昇進パーティー?
昇進だけでパーティーなの?
いったいどんな集まりなんだよ、と
疑問は広がってしまった


「そこで俺の女として振る舞えばいい。俺から離れる事はないから問題ない」


その言葉を聞くとホッとした
晃さんから離れることがないなら
大丈夫だと思う

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