愛を教えてくれたのは若頭


ま、まさか…

お金持ちの晃さん
運転手さんもいて
晃さんの補佐的な弁護士さんも
常に一緒にいて、
だから、大きい会社の社長さんだと
勝手に思い込んでいた


「茜、行くぞ」


私の腰に手をまわす晃さん
その顔はさっきまでの
優しい、私がいつも見ている顔つきとは全く違い、鋭い目つきへと変わっていた


会場であるホテルへと足を踏み入れた途端、今まで賑わっていたのに
それが一瞬にしてザワつきにかわる
そして、突き刺さるような眼差し

ざわざわとする中
「あの女は誰だ」という声が
何度も私の耳に入ってきた
それが男の人の声だったり
女の人のこえだったりと…


進んでいくと、誰かが私達の前に来た
50代くらいの男性と20代の女性
多分、親子だろう

< 87 / 331 >

この作品をシェア

pagetop