愛を教えてくれたのは若頭
暫く待ったら出ていくだろうと
個室に入ったまま待っていた…が
全く出ていく素振りもなく
ずっと私に対しての悪口と
いかに晃さんが凄いのかという話
へー、と思いながらも
彼女は晃さんに片思い…しているの?
そんな疑問が出てくる
ここが凄い、なんて言っているが
見たくれや地位の話だ
晃さん本人…晃さん自身の事ではない
やれやれ、と
そろそろ行かないと晃さんが心配するかな?と出るタイミングを計っていたら
今まで黙って聞いていた年配の女性
多分、母親が口を開いた
「やっぱり始末しようかしら」
始末、という言葉に息をのむ
一般的に使う始末という言葉は
終わらせるって意味だろうが
こういう世界の始末って事は…
「それ、いいかもっ!」
散々文句を言っていた女は
嬉しそうに言葉を続けた