愛を教えてくれたのは若頭
戦場

過去



パーティー後
晃さんのお父さん、組長さんに
実家に寄れと誘われたが
晃さんが断った


『晃さん、別にいいよ?』


小さな声で言ったけど
晃さんは首を横に振るだけ

もしかしたら、実家というのは
塀が高く、防犯カメラもたくさんあって
仕切りが高い料亭みたいな屋敷ではないかと変な想像をしてしまった

やはり危険なんだろう
こういう世界はわからないことだらけ
なら晃さんに従うしかない


「茜、近いうちに顔を出しなさい」


今日会ったばかりなのに呼び捨てで私を呼ぶ晃さんのお父さん
ちょっと嫌だな、と思ったが
笑顔ではい、と答えた


やはり私が気に入らないのか
フン、と顔を背ける晃さんのお母さん

私と晃さんは会場を後にする
会場を出るまで
やはり私へと嫉妬の目は常にあり
ピリピリと突き刺さる感じがした

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