青に溺れる
買い物も終わり、アイスを奢らされたあと店を出てしばらくしたときに、ぽたりと俺の頬に水滴がついた。
『雨だ…透子、少し先の公園まで走ろう』
近くに雨宿りできる場所がなく、仕方なく100メートルほど先の公園の屋根のある場所まで、透子を連れて走った。
少しの距離なのにびしょびしょになってしまった。
着替えなんてもちろんない。
『透子は大丈…』
大丈夫か?と言いかけて、止まった。
俺の視線は1ヶ所にくぎづけになる。
『びしょびしょになっちゃったね。拓海くんこそ大丈夫?』
こちらを向く透子から、俺は目を逸らす。
俺は顔が真っ赤になっていた。
まじかよ。
俺はどうすれば…
『どうしたの?』
透子は不思議そうに俺の顔をのぞきこむ。
言うか言わないべきか迷ったが、やはり言うべきだと思った。
『と、透子』
『うん?』
『……す、…透けてる』
『え?なにが?』
『……ブラジャー』
『!?』
透子は自分の胸のほうを確認すると、両手で隠してしゃがみこんだ。
顔が赤くなっている。
『み、み、み、見た!?』
『…ピンク?』
『拓海くんのばか!』
今まで意識したことなんてなかったけれど、意外と胸があることに驚いてしまった。
もう透子は大人なんだと、そのとき初めて気がついた。
『雨だ…透子、少し先の公園まで走ろう』
近くに雨宿りできる場所がなく、仕方なく100メートルほど先の公園の屋根のある場所まで、透子を連れて走った。
少しの距離なのにびしょびしょになってしまった。
着替えなんてもちろんない。
『透子は大丈…』
大丈夫か?と言いかけて、止まった。
俺の視線は1ヶ所にくぎづけになる。
『びしょびしょになっちゃったね。拓海くんこそ大丈夫?』
こちらを向く透子から、俺は目を逸らす。
俺は顔が真っ赤になっていた。
まじかよ。
俺はどうすれば…
『どうしたの?』
透子は不思議そうに俺の顔をのぞきこむ。
言うか言わないべきか迷ったが、やはり言うべきだと思った。
『と、透子』
『うん?』
『……す、…透けてる』
『え?なにが?』
『……ブラジャー』
『!?』
透子は自分の胸のほうを確認すると、両手で隠してしゃがみこんだ。
顔が赤くなっている。
『み、み、み、見た!?』
『…ピンク?』
『拓海くんのばか!』
今まで意識したことなんてなかったけれど、意外と胸があることに驚いてしまった。
もう透子は大人なんだと、そのとき初めて気がついた。