よく晴れた空に
返事に困った


素性を話そうとはしないが


お福に不審なところはない



だが… 




新選組のことを調べに来たとも考えられた




今のところ



求人の貼り紙で決まった女中はいない


誰も来ないから…





「ふふふっ そんなに悩まれると
申し訳ないです
もう、人手が足りているのなら
無理は言いませんよ」



「お福さんのような方が女中してくれたら
僕は、嬉しいなぁ~」

「おう、お福を見ているだけで
頑張れる」

「料理上手そうだよな!」

「うんうん!上手そうだ!!」



次々に、賛成の声が上がる



「わかった!!雇う!!
お福!いつからこれる!?」



「ありがとうございます!!
できれば…住み込み出来ません?」


「ここは、男所帯だ」


「自分の身は、自分で守ります
あと、お給金は要りません
食べるものと住まいを頂きますから
その代わり…私にも長州の情報を下さい」






新選組に来た目的は、情報か…






「私は、女中仕事の合間に
自由に兄を捜させて貰います
そこで得た情報は、新選組に渡します
どうです?」




「いいだろう…」










「では、荷物を取って…
あっ!お願いついでに…」


指を天井に向けた



「この方を貸して貰えます?」






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