よく晴れた空に

憎しみと悲しみ

生まれつき、あまり体が丈夫でないため

少し無理をしたみたい




布団に入ると



〝俺はお前を信じたい〟



そう言ってくれた、土方さんの声を
思い出す



素性を話せない私をここに置いて

心配までしてくれる




私も、貴方を信じたい


















シトシトと聞こえる雨音に


眠り掛けていた頭が冴える










寝静まる屯所の廊下から

真っ暗な庭を眺める



「兄上……」





呟いた後に、天井に山崎さんがいると

気づいた


でも、涙を見られるのも嫌だから


気づかないフリをした








私を裏切った兄への

この憎しみも

気づかないフリが出来たらいいのに















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