強虫な、あたし
「……………。そっか。わりいな。」
バタン―…
今日は、やけに響く扉の音。
もぅ、これが最後って言ってるみたいに、響くんだ。
「うぅ…海斗…ヒクッ好き、好き好きぃ…」
ひとりぼっちの部屋で、泣きながら叫んだ。
もぅ、届かない。届けない。届けられない…儚い、あたしの大きな想い。
「好きだったよ、愛してたよ。」
過去系にしてみたって、あたしの気持ちはまだまだ現在。
今も、これからも…
「大好き、海斗ぉ…」
そぅ、小さく呟いた時、
「ったく、まじ素直じゃね―よな。
しかもかなりの馬鹿。」
聞こえたんだ。
…………………何が起きたの!?
海斗の、声!?