Memorydiary
「ねぇ。乙姫さん。あたしとお昼食べない?」
4時限目が終わったころ、みのりちゃんに話しかけられた。
「え?お昼?大丈夫だよ。」
少し困り眉になっていたみのりちゃんに笑顔を向けて返事をする。
「ありがとう!」
一瞬でぱぁっと明るくなるみのりちゃん。
「みのり!昼どうするー?」
「颯希!あ、ゴメンね。あたし乙姫さんと約束しちゃった。」
「そっか。じゃあ、またあとでな。」
そういうとすぐに姿を消した彼。
ん?待って。
あたしとの約束優先させていいの?
「なんか、ごめんね。」
彼氏とかだったら、本当に申し訳ない。
「全然大丈夫!颯希だって、暁(あつき)とか、みなみと食べるだろうし。」
あつきと、みなみ?
友達、かな?
てことは、颯希くんは、
「彼氏じゃないの?」
あ!しまった。
声に出てた。
「彼氏?全然違うよ。あたし達はただの幼馴染。」
「そうなんだ。じゃあ、さっきの言ってた子も?」
「暁とみなみ?そうだよ。みんな幼馴染なの。あたしとみなみは双子なんだ。」
「双子?そうなんだ。あたしあまり双子って見たことないんだよね。」
「確かに、あまり少ないからね。あ!でも、さっきの颯希と暁も双子なんだよ。」
「すごいね!幼馴染が2人ずつ双子なんて。」