Memorydiary


「ねぇ。乙姫さん。あたしとお昼食べない?」


4時限目が終わったころ、みのりちゃんに話しかけられた。


「え?お昼?大丈夫だよ。」

少し困り眉になっていたみのりちゃんに笑顔を向けて返事をする。

「ありがとう!」

一瞬でぱぁっと明るくなるみのりちゃん。


「みのり!昼どうするー?」


「颯希!あ、ゴメンね。あたし乙姫さんと約束しちゃった。」


「そっか。じゃあ、またあとでな。」


そういうとすぐに姿を消した彼。


ん?待って。

あたしとの約束優先させていいの?


「なんか、ごめんね。」

彼氏とかだったら、本当に申し訳ない。


「全然大丈夫!颯希だって、暁(あつき)とか、みなみと食べるだろうし。」


あつきと、みなみ?

友達、かな?

てことは、颯希くんは、

「彼氏じゃないの?」

あ!しまった。


声に出てた。


「彼氏?全然違うよ。あたし達はただの幼馴染。」

「そうなんだ。じゃあ、さっきの言ってた子も?」


「暁とみなみ?そうだよ。みんな幼馴染なの。あたしとみなみは双子なんだ。」

「双子?そうなんだ。あたしあまり双子って見たことないんだよね。」

「確かに、あまり少ないからね。あ!でも、さっきの颯希と暁も双子なんだよ。」


「すごいね!幼馴染が2人ずつ双子なんて。」




< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop