世界で一番、愛してる。
そしてベンチに座った。

「ここから見えるみんなが花火をする光がすごく綺麗なんだ。神崎さんの笑顔みたいに」

「…へ?」

「好きだよ。今は俺のことなんとも思ってないだろうけど笑
これから好きにさせてみせるから、友達になってくれるかな?」

「あ、…う、うん…」

「じゃあ、これで俺は行くから笑
他に行きたいところ、あるんじゃないの?」

「え?」

「行きたいんでしょ?お父さんのところ」

「…っうん!」

「行っといで」

「ありがとう…」

「いえいえ」

里葉は走った。

お父さんが眠る、海が望めるあの岬に

塩の原岬に
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