世界で一番、愛してる。
1ヶ月後
「里葉〜」

「あ、美優〜!悠!」

「俺もいる…」

「あ、尚央くんも笑」

「てか、なにー?改まって話なんて」

「そうだよ。里葉から話なんて珍しい…」

「しかもここ…カフェって…笑」

「ここしか思いつかなかったんだもん!」

「まぁ、里葉らしいっちゃ里葉らしいけどな笑」

「だね」

「確かに笑」

「そうかな?笑」

「「「うん!」」」

今日集まってもらったのにはちゃんと理由があった。場所も、絶対ここがいいって席指定で予約した。

それはね?





ここの席にはアルストロメリアが飾ってあるの。

これから話す内容と同じ花言葉なんだよ?


「私、みんなと一緒にいるの疲れちゃった!だからさ、嫌いになってよ」

「…え?」

「どういうこと?」

「里葉…?嘘だよね?」

「ほんとだよ?最初からぜーんぶうそ。」

「どういうことだよ。説明しろ」

「そのままの意味だけど?もっと簡単に言おうか?

つまり、私は元々あんた達のことなんて嫌いだったってこと。

これだけいえば馬鹿なあんたたちでもわかるよね?」

「里葉…?」

「うそだ…」

「里葉。ひとつだけ答えて?」

「なに?」

「里葉が見せてくれた笑顔も泣き顔も…
全部嘘だった?」

「そうに決まってるでしょう?
もういいかな?帰りたいんだけど」

「あ…うん…」

「じゃあ…な…」

「ばいばい…」


そして里葉は小さな声で

「ばいばい。みんな…
大好きだったよ…今までもきっとこれからも…
でももうさよならだ…」

そう呟いたことは3人は知らない。


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