世界で一番、愛してる。
「里葉。」

「…」

「りーは」

「んー、え…っ!あぁ!」

「うわっ。なんだよ…大声だして…
ぼーっとしてんぞ」

「え、あ、うん…」

「悠に会いたいの?」

「ううん。そういうわけじゃないけど…ってかなんで悠のこと呼び捨て?」

「まぁ、うん。会いに行くか?」

「いや、そしたらアメリカに戻れなくなりそうだから…いいや」

「そうか?まぁ、「おーーい!!!里葉〜」」

その声の主が誰かわかった途端、里葉は翼を睨んだ。

「電話しないでって頼んだよね?」

「いや、でもまぁ…な?笑」

「翼?何考えてるかわからないけど、そういうことは許可とってからやってね?」

「は、はい…里葉お嬢さま…」

「その呼び方やめて。」

「まぁまぁ、里葉怒んなって笑」

「尚央くん…久しぶり…」

「こないだぶりな!笑」

「里葉〜」

「美優…」

「えへへ…会いたくなっちゃった笑」

「私もだよ。でもね、私そしたらアメリカに戻れなくなっちゃいそうで怖いんだ」

「戻らなくていいんじゃない?」

「悠…」

「久しぶり。」

「久しぶり…」

「契約の3年はたってるし、映画も引き受けたくないんだろ?」

「うん…」

「だったら、このままこっちに残れば?」

「それいいね!私もこっちで暮らそうかなー」

「優梨…」

「私も〜」

「舞夢…」

「ね?みんなもこう言ってるわけだし」

「美優…」

「里葉。」

「私は…」


「里葉。

戻ってこい。



俺の隣で笑ってろ。

だから、戻ってこい。」


「…うんっ」




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