世界で一番、愛してる。
そうすると、千川くんは私と目線をあわせた。

そして、


ぽんぽん


2回私の頭をなでると

「大丈夫。わかってるから」

そう言った。

「な…なんも…わからないくせに…全部…私の持ってないもの全部持ってるくせに…!」

「神崎。落ち着け
俺にだって持ってないものくらいある」

「そんなの嘘!かっこよくて、友達もいて、家族もいて!千川くんはみんなに好かれる要素…全部持ってるじゃない!」

「なんにも持ってないよ。俺は空っぽだ」

「…嘘だよ…」

「神崎、そろそろ時間だ。行こう?」

「うん…っ」

「神崎。」

「千川くん?どうしたの?」

「無理すんな」

「初対面でそんな優しく出来るの千川くんくらいだよ笑」
< 6 / 81 >

この作品をシェア

pagetop