恋する上司は同級生！？

「んねぇ、つーくん？今日はどこ行く？」

「んー。映画でも見に行くか？明奈は何がしたい？明奈に合わせるよ」

「つーくん、超優しい♥

んとね、『恋した上司は元同級生』が見たいなぁ。

いま超人気なんだってね！」

『恋した上司は元同級生』･･･か。

まるで、俺とチキみたいだな。

「ねえ、駄目？？明奈のお願い聞いて？」


ウルウルとした目で見つめられる。

でも、俺は･･･。

「だぁめ。今日は家でゴロゴロしよ。

あんま外行く気分じゃねーんだよ。」

「ぁあん。お願い聞いてくれるって言ったじゃんか〜（笑）」


俺、いま狭間で揺れてんだよ。

明奈を取るか、それとも･･･チキをとるか。

でも今更、チキが俺と付き合ってくれるとは思わないけど。

「ごめんな明奈！ピザでもとるか？」

明奈はピザ大好きだから、ピザを出しときゃ黙るんだよなぁ〜。

ごめんな明奈。使わせてもらうよ、その弱点（笑）


「oh......！ひどいよ、つーくん！でも、I love you！」

明奈は、帰国子女だった。

だから、英語も達者だ。

けど、そのせいか日本語には慣れてなくって･･･。

それでも、俺のこと思って頑張って日本語を使おうとしてくれてる。

だからたまに、変な日本語になるけど。

「じゃ、電話しておくよ」

俺はピザ屋に電話した。

明奈の大好物「トロトロチーズとジューシーサーモン乗せ贅沢ピザ」を頼む。

そして、イチゴ味のスムージーを2個頼んだ。


「え？つーくんピザいらないの？」

「ばぁか。2人で一つだよ」