恋する上司は同級生!?
そう言って、先輩は私の頭をポンポンと叩いた。

私がえへへ、とはにかむと、先輩も、笑った。と、司先輩は近望先輩の方を向くと、鬼の形相でこう言った。

「そんなチキの苦労も知らないで、きったねぇ手でコイツに触んじゃねーよ!」

近望先輩は少しだけ怯んだけど、すぐに意地悪そうな笑みを浮かべ、

「ふんっ。最近会社に復帰した奴なんかに、何がわかるんだよ。」

と言った。酷すぎっーーー!

「ちっ、近望先輩っ!それはないです、司先輩だって・・・・・・」

「やめろ、チキ。俺が相手になる。」

司先輩っ・・・ううん、司っ・・・!!!

「な、なんだよ。俺に文句あっか?このことを社長にでも言いつけるか?無理無理。証拠がないしな。しょ、う、こ、が。」

「!!! お前っ・・・!」

司先輩が近望先輩に殴りかかる。やめてっ・・・ー!その時、

「ふ〜、腹いっぱい!って、え!?」

ちょうど他の社員が帰ってきてしまった。社員達は完全に、司先輩が悪いと思ってるはず。

司先輩は悪くないのに。私を助けようとしてくれただけなのに!

でも、そんな思いも虚しく、社員たちは部長へ、そして社長の司書へと、電話を掛け始めた。やめて、そんなのっ・・・!


「以後、気を付けるように。・・・三上、次はないからな。」

「「す、すいません・・・。」」

私達2人は、社長に念を押され、離してもらえた。

「全く、酷いよね。近望先輩!司先輩はなんにも悪くないのにさ!」

「いや、チキ。大丈夫だよ。・・・俺にも悪いところはあったしな。」

先輩・・・。とても悲しそう・・・。

そんな先輩の顔を見ると、私まで悲しくなった。

「先輩・・・私、先輩に元気になってもらうためなら、なんでもします。だから、どうか元気出してください!」
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