恋する上司は同級生!?
キィコキィコ・・・。

近くの公園のブランコに座り、軽く揺らしてみる。ブランコは、しずかに音を立てて揺れた。

なんでかな。先輩、私のこと、嫌いになったのかな。

ふと、立ち上がり、職場に戻ろうとする。やる気をなくし、飛べなくなった鳥みたいだ。


「チキ!」

声のする方に頭を向ける。

先輩だ。


「まさか、ホントに帰るなんて・・・。ずっと、探して・・・。ふっ、ふざけんな・・・よ・・・。」

先輩は相当息切れていて、私の座っていたブランコの手すりをつかんだ。


「なんで、先輩、私のこと、嫌いになったんじゃ・・・。」

「は?!なんで」

「だって、私に、帰れって・・・!」

先輩は、少しびっくりした顔をして、その後呆れるような顔をした。

「それは」

そして、首筋を引っ掻くと、

「8年経って・・・。そんな、可愛くなってて、そんな可愛いチキのこと・・・。他の社員に見せたくなかったんだ」

うそ・・・。先輩、照れてる?うそ、嬉しい・・・/////

「ふっ、ふふっ・・・」

「!?てめっ、何笑ってんだコラ!」

「ご、ごめんなさい!あ、てゆーか、私と司先輩って、タメだよね?じゃあ、タメ口でいい?」

「馬鹿!昔は昔。今は今だろ!」

ふふっ。先輩ったら・・・。私、期待しちゃっていいのかな?
< 5 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop