秘薬
橘 由紀子 14歳

中学生になった私は私立の女子、中高一貫校に通うことを決めた

小学校の頃、ひたすら地味女子に徹していた私のことを知っている人がいないところへ行きたかったからである

そのために必死に勉強し、東京の中でも優秀な女子中高一貫校へ入学した

ずっと地味女子でいいと思っていたはずだが、誰も私のことを知らないところへ行きたがったのはやはり元の自分に戻りたい思いがあったからかもしれない

しかし、勉強の努力も水の泡

結局地味女子のまま

いや、もっとひどいかもしれない

結局私は変われなかったのである
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